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過去との遭遇

.03 2022 日記 comment(0) trackback(0)
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 毎夜、屋根にコトっと梅が落ちた音がする。その後。梅は金属屋根
を転がって、庭に落ちる。翌朝、新聞を取りに行ったついでに、裏庭
に回ると、たくさんの梅が落ちている。今年は梅がたくさんの花をつけ
た。が全部が大きく育つわけではない。多く実をつけた分、多くが小さい
うちに落ちてしまう。


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 大学の時の同期の友人から、後輩と2人で串間に行って、私の所に
寄りたいという。2人は在学中に日南市の依頼で町並み保存調査した
飫肥のその後を見たいという。友人は、大学院(修士課程)まで、一緒
だった。私は卒業後、建設会社へ就職したが、彼はアメリカの大学へ
留学、その後、大学に呼ばれ、教職に就いた。師が西洋建築史の大家
だったこともあり、その後を追う形で教授になった。現職中は、ギリシャ
など、地中海の様々な都市で調査を行い、実績を積んだ。後輩は2年
後輩、毎年、海外の都市の風景画の年賀状をくれる。私はすっかり忘
れていたが、飫肥調査の折、内に泊ったことがあるという。個人で設計
事務所をやっており、奥さんは大学の先生で、子供たちの小さいころは
育児に家事と本業以外が忙しかったと笑う。

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 我が家に泊ってもらうことにした。椎葉から帰った翌週の月曜日の
夕方、二人は車でやってきた。夕方、近くの志布志湾を望む、ダグリ
岬にあるホテルの温泉に行った。夕食、朝食は私が作った。まあ、
そうは言っても人を泊めるというのは実は大変なことだ。部屋の片づけ、
掃除、布団の乾燥、食材の買い出し、等々。しかし、おかげで家が
片付くという利点もある。差し引きゼロと思うことにしている。そうそう、
ひとついいことがあった。泊める部屋を片付けていたら、1か月前から
探し続けて、見つからなかったものを見つけてしまった。「あー、なんだ
こんなところに」、きちんとプラスチックの容器に仕舞われて、大切に
保管されていた。それから、もう一つ、私の同級生は、実は実家が
お坊さんで、本人も今はお坊さんをしている。内は神道だが、お経を
上げてくれた。朝、起きて母屋に行くと、読経が聞こえる。「ありがとう」
というと、「否、毎朝のお務めだから」とのこと。ありがたや。

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 こんな田舎に生まれると、学業や就職で地元を出て、様々な人との
出会いや別れを繰り返す。
・中学、高校→宮崎市
・大学、大学院→熊本市
・会社→職場:大阪市   住居:西宮市→茨木市
例えば今回の大学時代の二人についていえば、45年ぶりということ
になる。実に長い「不在」である。もっとも同期の彼とは途中何度か
同窓会で会っているのだが。
 時々思うのは学業、就職となんとなく上を見ながら歩いてきた人生
というのは、過去を切り捨ててきたという少し後ろめたい気が
しないでもなかった。しかし、退職して串間に帰ってきて、再び、地元
の昔遊んだ近所の仲間や、中、高時代の同級生に会ってみれば、
やはりそれぞれが、同じように似たような人生を歩きながら、みんな
一人前になって、まっとうな人生を歩いていたという極めて当たり前な
事実に気づかされる。

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 二人と一緒に翌日、本城→都井→恋が浦→幸島→道の駅なんごう
→飫肥と私のおすすめコースを無理やり案内した。私も飫肥は久しぶり
だった。2人は飫肥の町がすっかり様変わりしたことに驚いた様子だった。
建築学的に言えば、正直、調査当時、保存に値する建物や遺構は実に
少なかった。当時を知っているだけに、今の街並みがその後の努力の
成果だと分かってしまう。そのことの是非はいろいろあるだろうが、
私個人としては、一時でも早くこうした町並み保存は取り掛かるべきだと
思う。45年という月日は45年前にはなかった建物でもその後、保存地区
の建築コードに従って建てられた建物はさも古くからある建物のように
自然な形で町並みに色どりを添えている。


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 新型コロナが終息したら、いやいや、終息しなくても、もっといろんな人に
会っておくべきではないかと思うようになった。同窓会的懐かしさではなく、
個人個人が生きてきた足跡をたどるのも自分の人生をより充実したもの
にしてくれるのではないだろうか。切れたと思っていた線は繋げば、そこ
から新たな情報が入ってくるのだ。そう、体内の老化した神経が再び
動き出す。それによく似ている。





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