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ある日の夕景

.25 2020 日記 comment(0) trackback(0)
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 夕景と云えば夕陽の方角ばかりを見ていた。ある時、夕陽を浴びる風景は
夕陽とは反対の振り返った方にあるのだと気づいた。夕陽に照らし出された
風景を撮ると図らずも夕陽の面影がどこかに写り込む。そういうことを考えな
がら、ある日の夕方、湾に面した小さな岬の突端に立った。


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 湾のはるか向こうに、岬が見える。その岬の上になにやら白く輝く巨大な風
車が立ち並ぶ。それが西日を受けて光り輝いている。こんなに離れた場所か
らはっきりと見える。近づいた時のスケールの違和感は相当なもので、感覚が
その映像を拒否しようとするのか、違和感が不気味さを呼ぶ。再生エネルギー
は是、然れども視覚環境は非。かつてこの地は原子力発電所の候補地として、
地元の意見を二分し、人々を分裂へと誘った。皮肉なことにそれを止めたのは
東日本大震災だった。以降、誰も原子力発電所のことを言わなくなった。


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 木々の間から岬のすぐ西側にある小さな漁港が見えた。薄雲の間から夕陽
が海面を照らす。目の前をなにやら行き交う。赤とんぼの群れだ。


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 いつも通る道が山のふもとに見えている。だがこうして手前に険しい断崖を置き、
風景を切り取ってみるとどこか異国めいて、東南アジアのよく見る光景と重なる。


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 岬のすぐ沖合に岩礁がいくつも浮かぶ。そこに西日が差す。岩の間を波が
過ぎるたびに白波が立つ。以前、台風の直前、ここから海を眺めた。次々に
押し寄せる波は見ていて飽きなかった。今日は波静かだ。


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 まだまだ、コロナの感染者は出ているが、日々、我々は日常を取り戻いつつ
ある。それでも遠くに行くことにはためらいがある。旅行などまだまだその気に
なれない。かといって日常が憂鬱なわけではない。
 
 長い自粛生活、制限された移動はどこかで我々の心をむしばんでいるのかも
しれない。サン=テグジュペリの「人間の土地」に出てくる解放された奴隷の話
がふと浮かぶ。解放されてもその場を動けない奴隷。先日近くの川で釣りをして
釣った魚を流れの脇に作った池に放した。帰りに、上下を開けて川と繋いだが、
追い出してもなかなか、出ていかない。そんな風に我々も外へ膨らむ意欲が知
らず知らずのうちに小さくなっているのかもしれない。
 感染者がゼロになればいいと思っているかもしれないが、例えそうなっても、
きっと我々の心は晴れないだろう。わずかの気がかりなことでも喉元に刺さった
棘のように、それが我々の意欲をそぐのだ。できること、楽しいこと、そういったも
ので、心の空白を満たすしかない。


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 西の空に夕陽が沈んだ。明日から天気が崩れるという。今日は夕焼けは
期待できない。梅雨の合間の晴れ間は予定してなかったプレゼントもらった
ように嬉しい。


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 今日は写真だけのしようかなとも思い、先に写真を張った。でも一旦書き
始めるとなにやかやとしゃべりたくなる。






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