4月の読書会

.12 2017 読書 comment(0) trackback(0)
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女性作家が続く。3月の恩田陸に続いて
4月は宮下奈都。

串間に帰ってくる1,2年前ではなかったか、
唯一の津曲書店で夫婦揃って読む本を探したことがあった。
お互い、好きな本を買い。後で同じ本を買っていたことが
わかり大笑いしたことがあった。
その本が宮下奈都のデビューしてまもない頃に書かれた
「スコーレ No.4」だった。

それからだいぶ経つので詳しい内容は忘れたのだが、
いい本だったなという印象のみが残った。

その後、「太陽のパスタ、豆のスープ」、
「田舎の紳士服店のモデルの妻」などを読んだ。

彼女の各作品には共通するひとつの流れがある。
最初に主人公の青春や人生におけるつまずきや
負の面、失敗などがあり、そのあとに青春や人生、
周囲の人々への様々な気づきがあり、やがて
自分の本質的なことが前向きに変化していき、
最終的には精神的にたくましく立ち直る。
といった流れである。

最近、テレビのインタビューをなにげに見て知ったことだが
37歳とデビューが遅い。なぜ?
彼女は結婚をして主婦をしていたのである。ところが
3人目の子供を妊娠中に執筆した「静かな雨」が
第98回文學界新人賞佳作に入選し、突然の小説家デビュー。

そして彼女が一躍表舞台に登場するのが
2016年、「羊と鋼の森」で直木賞候補に選ばれ、さらに
その年の本屋大賞を受賞する。

「羊と鋼の森」????なんのことか?
これはピアノの中身なんですね。鋼はピアノ線で
これを叩くのがウールのフェルト。つまりピアノの
調律のことをテーマにしてるんです。

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身近なテーマで毎回変わった構成というアプローチも
あるのだろうが宮下奈都さんの構成はあまりぶれずに
人生を深く掘り下げていく。
彼女は上智大学文学部哲学科を卒業している。
主婦、子育てという永遠に続くかと思われる日常を
大切にしているという安定感がありながら深いのは
こういう経歴の成せる技かあるいは生来のものか
よくわからないが安心して読める作品が多い。

読書会のあと仲間に一冊の本を借りて読んだ。
「よろこびの歌」高校の合唱部の話。少し物足りなかったが
構成は同じ、同僚に公平に目を向けて仲間の一人一人が
深く掘り下げてあるのが面白かった。

彼女の作品に感じるのは「日常と哲学」
何でもない日常を今日は少しだけ深く生きてみたら
作品はそう呼びかけているようだ。





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