FC2ブログ

初秋の海

.06 2019 街歩き comment(0) trackback(0)
DSC_9536_convert_20191009070341.jpg

「ねえ、4日から蜜蜂と遠雷の映画が始まるから、週末見に行かない」
「消費税が上がる前に高額な電化製品買ったから、今金欠、見たかったら
一人でも行けるよね」とつれない。「じゃー、近場で金の
かからない所に行こうか」「そうね・・・・」「弁当持って海に行こう」
というので前々から話をしていた自称プライベートビーチへ行くことにした。
「おにぎりは僕が作っていく」「じゃー、私はオカズ、ありあわせでいいよね」

日曜日朝、花火が鳴った。福島小学校の運動会だ。朝、おにぎりを作って
いると、表通りがにぎやかだ。手を休め、いつものように通りに出る。
「おはよう、いい天気になったね。今日は頑張ってね」「頑張りまーす」と
子供たちはいつも以上にテンションが高い。小さい子供たちは走り出す
者もいる。朝は少しひんやりしていた。が日中は気温が上がるかな。

9時半、車に荷物を詰め込み、隣町へ玻瑠さんを迎えに行く。お弁当に
水筒、そして愛犬を積んで出かける。


DSC_9510_convert_20191009065839.jpg

DSC_9501_convert_20191009065707.jpg

DSC_9508_convert_20191009065809.jpg

DSC_9505_convert_20191009065736.jpg

まずは途中にある夏井の奥にある海岸まで細い道を通り、空き地に
車を停める。両端を岩場に囲まれた狭い海岸。岸辺には数軒の民家が
立っている。砂浜に出てみる。波は静かできれいだ。砂浜には小さな貝殻や
薄く丸い小石が打ち上げられている。「ねえ、これ箸置きにいいと思わない」
表面を少し凹状に削ると箸置きによさげである。私は小さくてきれいな貝殻を
拾う。「私、ここ昔来たことある。多分その岩の間から向こうに降りて、
泳いだことある」「今そこトコブシの密漁防止のため柵があって、行けないよ」

DSC_9520_convert_20191009065908.jpg

DSC_9516_convert_20191009070003.jpg

しばらくして車で夏井の魚港へ移動する。堤防には子供たちが群がって
釣りをしている。防波堤に上がって西の海を眺める。志布志港にサンフラワー
が停泊しているのが見える。右の方には先ほどの砂浜が黒い岩壁に隠れて
合間合間に白い砂浜がのぞいている。なかなか魅力的な海岸だ。
海側からシーカヤックでアプローチしてみたい。そんな気になる。

国道へ出る。「左ね」「いや、右だよ」「だって鹿屋(かのや)でしょう」
「金谷(かなや)だよ」ハンドルを右に切って串間方面に向かう。
今町の手前の交差点を右折、金谷大橋を渡り、突端の方へ、
行きどまりに釣り客の車がたくさん停まっている。
小径に入り空き地に車を停めた。荷物を下ろし、竹藪の中の
小径を歩いて、最後に少し上ると視界が開ける。目の前に潮騒の音がする。
両端を岩場に囲われた程よい砂浜。コンクリート擁壁の上から眺めると
ここに住宅でも建てたら最高だろうなと思う。東端に階段がついていて
そこから砂浜に降りる。


DSC_9525_convert_20191009070149.jpg

DSC_9530_convert_20191009070306.jpg

DSC_9526_convert_20191009070041.jpg

私の自称プライベートビーチは日中、日陰がない。午後1時を回ると西側の
岩場の下に影が出始める。東端の岩場のわずかな影に敷物を敷いて
玻瑠さんの大きな日傘をさした。


DSC_9527_convert_20191009070114.jpg

私ははだしになり、波打ち際を歩く。水が冷たくて気持ち良い。
「おーい、はだしになっておいでよ。気持ちいいよ」愛犬の手綱を外して
玻瑠さんも波打ち際にやってくる。愛犬は打ち寄せる波が怖いのか
へっぴり腰である。私は波打ち際に打ち上げられたガラスのかけらを
集める。「それなんとか言ったよね。えーと、そうシーグラス」
夏に一緒に行った民家の展示場にシーグラスで作った奇妙な造形を
思い出した。砂に埋もれた薄いグリーンのガラスのかけらはハッと
するほどきれいだ。まるで宝石を見つけたような気になる。

しばらくしたら、防波堤の上に釣竿を抱えた親子の姿が現れた。
二人は私たちの前を通り過ぎ、東側の岩場を伝ってその突端まで
歩いて行き、そこで磯釣りを始めた。子供は小学校低学年と見えた。
岩場の伝い歩きは子供の足では大変そうだったが、遅れながらも
父親の跡を追う姿をぼんやり眺めていた。


DSC_9532_convert_20191009071651.jpg

お昼にお弁当を開く。私の作ったおにぎりは1個が大きい。1個は
梅干し、もう1個が塩昆布。お茶碗にサランラップを敷いて作った
ものだから表面に塩がついてない。そう弁解すると「手抜きね。
やはり塩気があった方がいいよ」「・・・・・」「2個いける?」
「うん、外で食べるとおいしいから大丈夫」やはり、外でしかも
海辺で潮騒の音を聞きながら食べるお昼は美味しかった。

太陽は真上にあり、岩場の日陰はついに消えて大きな日傘の影
だけになった。私が持参した携帯用レジャーテントを開く。前が空いて
いて後ろがネットになっており、両側面は紫外線を通さないシートに
なっている。風がよく通る。最初砂浜の上に置いたが、寝転がると
下から砂浜の熱が伝わって熱い。岩陰だった場所で下が熱くない
場所に置く。それでも風が通らないと暑い。


DSC_9541_convert_20191009070441.jpg

少し早いが、テントを持って西側の岩陰まで移動することにした。
砂浜をテントを担いで移動する。お弁当とかはそのままにしておく。
西側の岩の下に行くと既に日陰ができていた。打ち上げられた木々を
取り除いて砂地にテントを広げる。その前に日傘をさす。
玻瑠さんが愛犬を抱いてついてくる。「ここなら涼しいよ」
玻瑠さんと愛犬はテントで昼寝。私は持参した本を開く。
日陰が次第に広がっていく。涼しい風が吹いてなんとも気持ちいい。


DSC_9537_convert_20191009070404.jpg

東の突端の岩場で釣りをしていた親子が岩伝いに帰ってくる。
私は岩の上に腰を下ろし、西日を受けた東側の風景の中の
親子の姿を追う。大自然の中で時間がゆっくりと過ぎていく。

DSC_9542_convert_20191009070509.jpg

DSC_9543_convert_20191009070533.jpg

「そろそろ、帰ろうか」「今何時?」「3時過ぎ」「もう・・・・」
テントと傘をたたみ、砂浜を東へ移動。荷物を階段の上にあげて
車まで移動。

途中、コンビニによって飲み物とアイス最中を1個買い、
二つに割って半分こする。

玻瑠さんと愛犬を送り届け、家に帰る。

いつもと違う時間を気心の知れた人と過ごす、なんということもない
一日を短編小説風に書いてみました。(ホント?)




写真日記 ブログランキングへ

いつもブログ「扉の向こうへ」を見ていただいてありがとうございます。
「写真日記ブログランキング」に参加しています。
読後、上記 リンクバナーをクリックしていただけると幸いです。
スポンサーサイト



 HOME