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漫画-聲の形

.22 2019 読書 comment(0) trackback(0)
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「聲の形」というアニメ映画、気になっていたのを半年ほど前
だったか、テレビで放映されたのを見て、子供の世界を描い
ているけれど結構考えさせられる。つい最近、都城のマンガ
倉庫に寄った時、その原作のマンガそのものが7冊完結の
形で安く出ていたので買ってしまった。アニメとに違いはどうか
と思ってみたら、そのままだった。逆にアニメのほうが原作を
忠実に再現したというべきか。

テーマはいじめである。概要をWikipediaより引用します。

高校生の少年・石田将也は、自分が過去に犯してしまった罪から、一人の少女の行方をずっと捜し続けていた。そして将也は、とある手話サークルの会場にて、捜し続けていた聴覚障害者の少女・西宮硝子と再会を果たすことになるが、彼女は驚きのあまり逃げ出してしまう。
二人の出会いは小学校の頃にまで戻ることになる。小学生の頃の将也は、友人として付き合いのあった島田や広瀬と度胸試しなる悪ふざけの遊びをしていたが、島田が塾に通いだして遊びから抜け、広瀬からも危険であることからやめようと言われ、以降将也は日々を退屈で持て余し始めていた。そんな時、転校生の少女・硝子が訪れ、彼女はノートに綴った自己紹介で自分は耳が聞こえないことを伝える。
硝子が転校してきて以降、耳が聞こえない彼女が原因で授業が思うように進まなくなることが多く、苛立ちを覚えるようになったクラスメイトたちは、将也が中心となって硝子をいじめるようになった。音楽教師・喜多の軽率な行動により硝子への風当たりは強くなる一方となり、また、日々数多くのいじめを硝子に行う将也であったが、その先に思いも寄らぬ「裏切り」が待っていた。
ある日、校長を中心としたクラスの学級会が開かれ、将也たちによる硝子の度重なる補聴器紛失によって170万円もの被害総額を出していたことが明かされた。将也は自分のしたいじめのもたらしてしまったことの重大さに気付き、内心動揺したものの、警察沙汰になる前に正直に名乗り出るべく手を上げようとしたその時、ずっと無関心に徹していた担任の竹内が将也を名指しで糾弾し始め、他のクラスメイトたちもそれに便乗して将也に全ての責任を押し付けた。それを機に、周囲に裏切られた将也が、新たないじめの標的となってしまう。
誰からも助けてもらえず、島田らに暴力を振るわれて倒れていた将也を、硝子は介抱しようとするが、将也は拒絶し取っ組み合いの喧嘩になる。その1ヵ月後、硝子は黙って転校していった。硝子がいなくなったことにより、彼女が朝に懸命に拭いていた机が自分の机であったことに気付く。そして卒業式の日、変わらず落書きされた机を拭いていた将也は、分かり合えぬまま終わってしまった硝子との関係に涙するしかなかった。
中学に進学しても、将也の孤独は変わらなかった。島田と広瀬の悪意によって、小学校時代の事実を都合のいい形で流布されてしまったことで、中学から知り合ったクラスメイトたちは、誰もが将也を避けるようになった。それでも何とか改善を試みるが、結局逆効果となってしまうだけだった。学生生活を満喫する島田たちとは対照的に、孤独を深めていった将也は誰も信じることができなくなり、高校への進学後、自らの報われない人生の末路を思い浮かべた将也は、遂に自殺を決意。その前に、自分が犯した「罪」の贖罪をしようと、身辺整理等によって補聴器の弁償額と同額の金を集めた将也は、それを母の枕元に置き、硝子がいるという手話サークルの会場へと向かう。
そして将也は硝子と再会した。自らの後悔や謝罪と共に「友達」になって欲しいことを告げた将也の気持ちに、硝子は手を握る形で応えたが、そこへ彼女の母親が現れ、将也が持ってきた「筆談ノート」を川へ捨ててしまう。必死にそれを探そうとする硝子に、将也もまた橋から川へ飛び降りて筆談ノートを見つけ出し、硝子の母親に過去の謝罪をするが、彼女からはビンタされてしまう形で終わった。しかし、母親に引っ張られていく硝子から、手話で「またね」というサインを受けた将也は、心の中に変化が訪れ、自殺を思い止めることになる。
かくして、生き直す決意をした将也の、新たな日々が始まることになった。

実はここまでが漫画本の第1巻に過ぎない。第1巻の終から
高校生活が始まる。主人公が昔いじめた硝子と少しずつ
距離を縮めながら、贖罪の気持ちから悲惨だった小学校時代を
取り戻そうと昔の友達を巻き込みながら、前に進もうとする物語で
なかなか考えさせられる本だ。それでもオセロゲームのように
ある瞬間に黒が白に変わるわけではない。自分の弱さを告げる
友達に将也が「変われないこともあるよ。俺だって。変わろうと
足掻いてる時間の方が大事なように。俺は思うよ」

何に感動したのかというと、いじめや人の気持ちというものが
簡単に白黒つけられないという当たり前のことに気づかされる
からだ。問題はいつもあり続ける。でもそれでも前に進ま
なければならないし、ままにならないことも受け入れたり
それはそれと認めたりしながら生きていかなければならないと
いうことだ。第7巻、最後の場面は成人式の中で昔の小学校の
クラス会に将也と硝子がためらいながらも手をつないで入って
いこうとするところで終わる。

この漫画2016年時点で300万部売れていて、海外でも評価され
英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、ポーランド語
中国語、韓国語、タイ語、インドネシア語の翻訳本が世界中に
広まっています。国内の主な受賞は
第80回週刊少年マガジン新人漫画賞入選
第38回講談社漫画賞少年部門 ノミネート
2014年度「コミックナタリー大賞」第1位
「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位
「2014年コレ読んで漫画ランキング」4位
「マンガ大賞2015」 3位
第19回手塚治虫文化賞新生賞

更にアニメは興収23億円を突破。
第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞
第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門作品賞
第20回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞
などを受賞した。

先日、NHKの朝の番組に芥川賞作家 柳美里(ユー・ミリ)が
出ていた。その変貌ぶりに驚いた。若い頃、親の離婚、
いじめ、自殺などを繰り返し、自身の傷口をえぐり出すような
作品を書き綴った作者が、実に穏やかな1児の母親になり
東北大震災の縁で移り住むことになった福島県南相馬市の
小高という小さな町に街の灯台のような本屋「フルハウス」を
建て、そこを自分の作家活動の拠点にしている。
司会者が若い頃のいじめの話をふると人生は虚実、表裏
なにがどうだと言い切れません。と批判めいたことを言わない。

ビッグコミックの最新号で好きだった「ましろ日」というのが
最終回だった。中でハットする言葉に出会う。
主人公は交通事故で全盲になった青年。その青年がブラインド
マラソンでパラリンピックを目指している。その相方を務める
青年との会話。
「山崎さん、僕は捨て子ですよ?地獄を見たんですよ。だから
山崎さんだけが特別じゃない。ていうか、地獄を見た人なんて
ゴロゴロいるんです。」「本当にそうだ。」
なんか凄い励まし方ですね。でも元気が出ますね。

小説の講評や感想文なんてのはちょっと格調高いが、
漫画の講評をするのは珍しい。がやはり時々、どきりとする
言葉や場面に出くわすことがあります。漫画だって十分
小説に匹敵する力量を見せるものがあるのです。

だからまだまだ漫画やめれません。





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