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椎葉竹の枝尾神楽 その2

.08 2015 祭り comment(0) trackback(0)
お待たせしました。ビデオ撮影したものをユーチューブに登録するのに
時間がかかってしまい、遅くなってしまいました。
その1ではビデオ撮影は2本のみでしたが後半のその2では
6本掲載しています。
是非、見て欲しいと思います。自分で見直してみてビデオ撮影は
神楽の様子をよく伝えていると思います。その時の会場の雰囲気が
出ていて当日の感動が蘇ってきます。

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第12番の「平手式三番」は前段で平手の舞、後段で刀を抜き、
式三番を舞上げます。この舞の途上で突然、神楽せり唄が聞こえてきます。
これは全くのアドリブなのです。誰が?と後ろを振り返ると
まかないをされている女性たちです。右側で歌声があがると
今度は左の方の別の組みから歌声が上がります。
主なせり歌は例えばこんな具合です。
・こんな寒いのに笹山越えて 笹の露やら涙やら
・今夜せかずばいつせこか 明日の晩からかごの鳥
・かごの鳥でも知恵ある鳥は 人目忍んで逢いに来る
こんなのもある
・歌え歌えとせめたてられて 何でよかろかせめ歌が
歌の内容は様々、つまり舞と唄は全くの別物なのである。
が聞いていると舞としっくりあってなかなかよい。
右の方で大きな声を張り上げておられるのは川の口のMさん
今回は不幸が重なり川の口の神楽は中止になった。

ビデオ撮影したものの中に音声はあまりよくありませんが
歌声が入っています。雰囲気を是非感じてください。

https://youtu.be/ie9I3tFH4BM


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こちらは第13番 紋神楽 です。狩猟と豊作を祝う神楽です。
矢の手弓の手がある。最後に盆の手、神米を撒き散らして終わる。
先に餅まきがありましたが、今度は米撒きです。
みんなこれを拾うのですが、座席の周りは拾い残された米が
散らばり、運が悪いと服の中まで入ってきます。
その様子をビデオ撮影しました。

https://www.youtube.com/watch?v=pID3veQ3wwg


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これは第14番の稲荷神楽 舞初めに歌と唱行があり、
農作物の植付けから虫供養収穫まで豊作祝いに
稲荷大明神に奉納する格式高い神楽です。
ところが面白い仕掛けがあって、
実は第15番 芝入神楽 というのが若い祝子たちの乱入で
芝を担いで「ヘイトコヘイサヘイサッサ」と声を上げながら
大勢で稲荷神楽に乱入して、舞を中断させます。
しかし、彼らが去ると再び中断したところから
稲荷神楽の舞を続けるのですが
こうしたやりとりが数回続きます。
厳粛な舞と若衆の狼藉の組み合わせはなかなか
ユニークです。

実はこの写真、太鼓を叩いているのは小学校6年の時、
同級生だったTくん、奥で両手を広げているのがMくん

この楽しい神楽をビデオに撮りましたので
是非、ご覧下さい。

https://youtu.be/2uoQm7xAH6w


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これは第16番 芝問答です。
神主と荒神の問答です。初め神主が荒神を罵るため荒神が荒れる。
仲裁役がはいり御酒が出て終わる。
荒神のとぼけた答えが楽しい。


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これは第18番 星指 風神払いそして、太陽、星、お月様が
唱行の中で東から出、西に沈むまで歌ってあり、星祭の舞である。
これは舞手がなかなか上手な人で気品ある舞に見惚れてしまいます。


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もういい加減深夜なのです。恥も外聞もなく毛布をかぶって
寝ている人もいます。外で飲んでいる人もいます。
でももう峠を越した感じで一向に眠くなりません。
次にまた、眠気が吹っ飛ぶような神楽が出てきます。

第20番 手力 は天照大神が天岩戸にお隠れになったとき
箱根山に駈け登り、榊を一本根こぎにし岩戸の前に植え、
曲玉や鏡を掛けた其の折の舞です。

https://www.youtube.com/watch?v=aX8oTiINxVc

この舞はそのあと、22番 芝引 と続くのですが
舞自身は手力と同じですが、見物客と榊の葉を引き合って
舞うやり取りがもう爆笑ものなのです。お客さんも一生懸命に
引っ張るのですがどういうわけか殆どは鬼に舞台に引きずり出されて
しまいます。その様子を映像でご覧下さい。

https://youtu.be/20AULma2wQw


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こちらは21番 戸取 美濃の国の住神戸隠の大明神は
天岩戸の前に参り百千八萬才の力を出し天岩戸を引き破ります。
その時の舞です。なんだかとぼけた舞が面白い。


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ちょっと足が痛くなったので外に出てみました。
いつの間にか観客が少し減っています。
そうですよね。深夜というか夜の2時か3時頃です。


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さあもう少しですぞ。
これは第25番 伊勢神楽 嶽之枝尾神楽で一番格式の高い
神楽で神話と伝説の唱行と歌があり宮司の一人舞です。


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これは26番 岩戸舞 天岩戸より手力男命が天照大神の御手を
取り迎えられし神楽で世の中が明るくなったという舞です。


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この二枚の写真は先に挙げた14番、15番と同じですが、
乱入するのが女性で大蛇を模した太い綱を抱えています。
恥ずかしいのか面をかぶったりして誰だかわからないように
なっていますが、若い女性だけでもなさそうです。
これは27番 神粋 、28番 綱入神楽 です。
あまりに面白かったので写真をパチパチやったあと
そうだビデオに撮ろうと構えたら、もう乱入は終わっていました。
残念。やはり女性陣の乱入の方が面白いですね。

それにしてもよく考えられています。
深夜の眠たくなる時間帯に適度に楽しい神楽が挿入されていて
感心します。だってねえ、12時間以上じっと座って見ているんですよ。
我慢? いえいえ、一度もそう感じたことはありませんでした。
それどころか、また来年来て見たい。というのが正直な
感想です。

そうそう、夜中にはお茶と漬物が回ってきました。


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これは29番 綱問答 神主と荒神の問答である。
先の16番の芝問答と同じである。このあと仲裁役が入り
御酒を出して納める。


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こちらは同級生のSくん。ちょっとだけ声を交わしました。
この神楽に誇りを持って臨んでいる。そんな感じを受けました。
彼はずっとこうして縦笛を吹いていました。
これがなかなかいい音色なんです。


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31番 火の神 火の神神楽で二人で神屋座より台所を
廻りながら舞う。


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会場の全員で二手に別れ、縄を引き合う。
最後にこの縄を切ってもらい頂く。縁起物である。

あれ?どの時点だったろうか。外が白んできて予報よりも
早く、雨が降りだした。朝方、朝食が振舞われた。
お味噌汁にご飯、漬物が幾種類か回ってくる。


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32番 入増 4人で外神屋で舞われるが、雨のため内神屋で
舞われた。10番「一神楽」の上ん調の舞い方とほぼ同じで
右手鈴、左手太刀鞘のままで抜くことはない。


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33番 綱切 外神屋、この日は雨のため内神屋で雄綱(大蛇)を
宮司以下祝子が次々に太刀で綱を切る。「剣を賜いて綱の心は・・・
デンズデンズヤ」と歌って切る。

これは本物の日本刀を振り上げて太い綱を切るので場内に
緊張が走る。かたずを飲んで見守る中、さて切れましたやら
映像をご覧下さい。

https://youtu.be/vZnV0CBIeOU


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最期、関係者集まって、何やらよくわかりませんが
神様に帰っていただくということなのでしょうね。
予定では午前11時頃終了と聞いていましたが
朝、9時に終了しました。舞手の方々お疲れ様でした。


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外はご覧のように雨が降っています。
明るいうちに来て、明るくなって帰る。
神楽の一つ一つの舞が夢のようです。
手をパンと打ち鳴らして夢から覚める。
そんな感じでしょうか。


徹夜明けでそのまま帰れないので川の口のいつもヤマメ釣りで
お世話になる民宿上村にお世話になりもう1泊して月曜日に帰りました。
神楽が終わったあと、宿の主人に電話すると
風呂を沸かしているからとのこと
川の口まで車で帰り、五右衛門風呂でひと風呂浴びて
布団を敷いてお昼まで2時間ほど寝ました。
お昼ご飯を食べて、再び夕方まで寝ました。

ブログの方皆さんに感動を伝えようと頑張りすぎて
大長編になってしまいました。写真と言葉だけで伝えるのは
とても無理。だけど伝えたいと考えて映像情報をユーチューブを
経由することで試みました。がいかがでしたか。
えっ、忙しくて映像なんて見てられるかいって・・・・
うーん。だよね。




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