扉の向こうへ(酔龍亭雑記)
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椎葉 渓流釣
.15 2018
渓流釣り
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12日、12時上椎葉で中学高校時代の同級生甲斐君と
お昼の約束をした。朝、雨が少し降っている。8時頃に
家を出て、くろしおロードを新たにできた高速道路の
一部開通した北郷区間を通って田野に出た。東九州自動車道を
一路北上する。ところがである。高鍋を過ぎたあたりで
大雨になった。高速道路で大雨に会うと本当に辛い。
停車したいが停車できない。トンネルでやっと息が継げるが
出る時がまた大変だ。ヘトヘトになって日向のICで高速を
降りる。お昼のニュースで都農、日向に大雨の警報が出ていたし
その先で高速道路は一時交通止めになっていた。
それでもなんとか上椎葉に12時丁度に到着した。
椎葉の村役場の前で甲斐君が待っていてくれた。
彼は現在、椎葉村の教育長なのだ。
役場の前のレストランで昼食をご馳走になる。
椎葉で設計事務所をやっている尾前さんを紹介され、
一緒に食事をしながらいろんな話をする。
なんでも尾前地区にツリーハウスを作って話題になっているらしい。
あとで写真を見たら、とんでもない巨木の高さ25メートルの
高さというから、女、子供はなかなか登れないらしい。
上椎葉をあとして小崎地区の川の口集落に向かう。
雨が上がってきた。いいぞいいぞ・・・・
かつて知ったる上村の民宿、勝手に荷物を運び入れ
すぐに釣りの支度をして渓流に向かう。
村の人から事前に聞いた情報では今年は川に魚がいないという。
昨年の釣りを思い出し、とりあえず、川に入り、竿を振ってみる。
やはり、全然だめだ。通常であれば雨上がりだから
いればよく食うはずだ。それなのに時々小さなあたりが有り
あげてみると小さな笹の葉程度のヤマメの稚魚である。
これは多分、今年生まれたものだろうと思う。
うーん、やはりダメなのかと早々に竿をたたみ、民宿へ向かう。
今年は福岡の杉田くんは早めに行けないと聞いていた。
谷山さんは直前に鮎釣り仲間で打ち上げ釣行に行くからと
断ってきた。
ということで民宿には私一人・・・・・・・
夜、民宿「丹野」の圭之さんと椎葉村地域おこし協力隊の
村上くんが明日の講演会の打ち合わせをしようとやってきた。
圭之さんがビールとつまみに蜂の子を炒って持ってきてくれた。
夜遅くまで村のこと、移住者のこと、小学校の存続のこと
などなど、いろんな話をした。
翌朝、6時頃、釣りの支度をして上部の支流に入る。
小さな流れだが、雨のあとは淀みに大きいのがいるはずと
狙いを定め、何度も何度も根気よく流していると竿先に
グンと重みが伝わる。合わせをくれると重たいのが暴れだした。
思わず左手が背中のネットを外す。流れの縁に近寄り
慎重に寄せ、ネットですくう。
いい型だ。測ってみると22cmある。針を外そうと体をぐっと
掴んだら喉の奥からなにやら黒いものが出てくる。
ウワ━(。・ω・)ァァ━・゚・ー・・・・・なんだなんだ、
吐き出したものは太い山ミミズだった。こんな大きいのを
ひと飲みするのだとびっくり、おかげで釣り上げたヤマメの
お腹がペちゃんとなってしまった。
ああ、でも釣れて良かった。まずは嬉しい。
上の砂防ダムまで釣り上がりたかったが、朝食に
民宿へ帰ることにした。
今朝は馬口岳がくっきり見えていて、上空に青空が
覗いている。
稲穂、若いススキの穂、彼岸花
当たり前の秋の風物詩だけど、釣りのあとに歩きながら
こういう風景を眺めるというのは贅沢の極みかも知れない。
朝食は今回は簡単に冷汁にした。左のものをご飯に
ぶっかけて食べるのである。夏はこれが簡単でいい。
朝食後、魚をさばいてアミに干した。
それから再び釣りの支度をして出かける。お昼までの
間、釣ってみたい支流があった。
小崎川は小さな川だけれど、本流もまだ全域制覇していないし
支流もまだ入っていない流れがある。
今日はその支流の一つを探ってみる。初めてである。
いつも見る橋の辺は川の流れが細いので小さな川と
見くびっていた。山道に沿って少し登るとなかなか
いい渓相である。ところがこの川は狭いうえに上部を
木が覆っている。ここは提灯釣りに適しているようだ。
短い仕掛けと短い竿を用意しないと無理と判断して
上流に向かう。
少し登ると橋がある。橋の下が小さな淵になっていて
釣ってみると小さなヤマメが釣れた。上流を見ると
砂防ダムが見える。橋から渓流に降りて、川の中を
砂防まで行ってみる。砂防の水が落ちている箇所に小さな
淵がある。
それにしても砂防ダムの水が落ちている下にいるのは
なんとも心地よい。
落ち込みに餌を投じるとすぐに流れに押し流される。
こういう時は流れの穏やかなところに落として深みに
沈めないと魚は釣れない。なんどかそれを繰り返しているうちに
重い引きがあった。合わせをくれるとヤマメが水中を走り出す。
深みにはいられたり、慌てて糸を木々に絡ませたりすると
すべてがパーになってしまう。慎重に慎重にと自分を
落ち着かせる。背中のネットを左手で掴み、竿を立てると
観念したのか水面に顔を出して寄ってくる。ネットで救おうとする
瞬間、再び暴れまわる。再び慎重にネットですくい上げる。
ここでやっとホッと一息入れる。
朝釣ったものより体高があるが長さは22cmだった。
砂防ダムがあるとその上がどうなっているか見てみたくなる。
橋のところから道路に上がり、山道をしばらく登ってみた。
山道と川の高さがだんだん開いてきて、これは無理だと
引き返すことにした。
お昼に民宿へ帰りお昼を食べる。
家主の輝基さんがやってきて、しばらく話をする。
先ほどの支流の話をしてこの支流を下り、本流との
合流地点に入ってみたいというと、軽トラに載せて
いってくれるという。
地区の集会所の近くで崖を支流まで降りると
降りたすぐの位置に深い淵がある。これは大物が
潜んでいそうだと何度も餌を沈めてみるが
なんとも反応がない。早朝か夕方ならとも
思うが春先もいいかもしれない。
そのまま支流を下ってみることにした。
谷底を這いずり回るように流れに沿って下流へ下る。
ようやく本流との合流点に出た。
本流に出てみたものの、帰り道がまるで分からない。
上流には深くて大きな淵があって登ることは不可能である。
その淵にどうせウグイしか釣れないだろうと釣ってみると
案の定すぐに大きな引きがあった。合わせをくれるが
崖の上からでは引き抜けない。下へ降りて引き寄せてみると
案の定、ウグイである。ヤマメ釣りにウグイは外道である。
なんでも下の大きな滝を二つ誰かが潰したらしい。
そのせいでウグイが登ってくるようになったと地元の人は
嘆く。
ちなみにこのウグイ28cmあった。手応えは楽しめるのだが
これが同じサイズのヤマメなら天と地ほどの違いである。
まあ、本流を下に向かって歩いて下の橋の辺りまで
川に沿って歩くしかないと覚悟を決めて歩き出した。
ところが前方の大きな淵に阻まれて下ることができない。
ウーン支流の入渓地点まで上り帰るか。
どうも気が進まない。ウーン、困った困った。
川沿いの北側の壁を見る。壁の上部は水田だ。
崖の上に小屋が見える。
竿を畳んでとりあえず登ってみる。
うん、なんとか滑らずにいけそうであるがトゲのある
蔓草がなんとも邪魔だ。泣きそうになりながら
よじ登ると鹿よけのネットが張ってある箇所に出た。
わずかなあぜ道に立って横移動、水田の端のあぜ道を
今度は縦移動し、ようやく生還への道筋が見えてきた。
ホウホウのていで上の道路に出ることができた。
夕方、よれよれになりながら宿にたどり着く。
沸かしてもらった五右衛門風呂で汗を流し、ほっと一息。
一人の渓流釣は危険を伴う。それでも危険な領域に
足を踏み入れたくなる。大きなヤマメが潜んでいて
自分が来るのを待っているという幻想が釣り人を誘うのである。
昨日、昼食を共にした尾前さんに最近尾前渓谷で突いたという
サクラマスの写真を見せてもらった。約70cmという。
この川には確かに川の主のような大物が潜んでいる。
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椎葉釣行 その4
.22 2018
渓流釣り
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最終日はピーカン、最高の天気になりました。
朝早く起きて、朝食の支度を谷山さんにお願いして、
下の川に釣りに行きました。
8時には戻りますと言って出たのでまあ、小一時間
くらい釣って釣果は2匹。
帰ると朝食が用意されていて、食べていると
家主さんがやってきて食卓でよもやま話。
庭で記念撮影して谷山さんと客人は上椎葉、
十根川、国見トンネル、五ヶ瀬を抜けて
高千穂へ私は午前中ゆっくりして、近所を撮影
したり、キッチンの片付けをました。
同じ写真でも前日とはまるで違います。
もう本当に気持ちがいい。
部屋を片付け、荷物を車に積み込んで
楽しかった釣り三昧の日々とお別れです。
帰りに丹野さんへ寄ると、ご主人と母上が
昼食を終えて食卓にいらっしゃったので
挨拶。「まあ、上がって、コーヒー入れますから」
なんでも昨日人吉に行って美味しいコーヒー豆と
ケーキを買ってきたからとケーキまで
ご馳走になってしまいました。
まあ、ここでご主人としばらくおしゃべり、
集落が抱える問題、移住者問題、
などなど
上椎葉、椎葉ダムを見下ろす椎葉中学校の上から
写真を撮る。
どちらも険しい谷間にへばりつくように立っている。
不思議といえば不思議なのですが、上流へ行くほど
険しいかというとそうでもないのです。
椎葉ダムの上流の更に上流にある川の口集落は
割合に谷間が開けていて、そこそこに水田も広がっています。
ただ近代化するにつれ、学校、病院、買い物、役所
などといった機能が川下の上椎葉に集中して存在するため
なにかと不便が声高に言われるようになっていますが
生きていく上での価値基準はそれだけではないと思います。
ただ存続し続けることは難しい。
嬉しいことがひとつありました。
家主さんと話をしていて、昨年長男家族が揃って
椎葉に帰ってきてくれたというのです。
都会で戸建てを建てようと計画が進む中の
息子さんの英断です。直前に帰省した折の
盆踊りが良かったのかなと嬉しそうに話す姿を
見ていて、私は心の中で「繋がったね」と
拍手していました。
帰宅した翌日は快晴。
冷やして持ってきた後半戦二日間の釣果を
広げて塩をふり天日に干します。
干すのはこれだけではありません。
ウエーダー、靴、釣竿、その他もろもろ
さあ、次はいつ行けるのでしょう。
これが完成した酔龍スペシャルヤマメ一夜干しです。
綺麗でしょう。
美味しいんです。
炙って酒の肴にしました。
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椎葉釣行 その3
.21 2018
渓流釣り
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3日目の天気予報は雨
朝、まだ降っていないので下の川に釣りに行く。
数匹釣ったところで雨が降り出した。
帰って朝食を作り、食べる。
とにかく寒い。
だが火がない。
布団を敷き直し、潜っていようか。
そうやって本でも読むか。
読む本は持ってきた。
家主に電話を入れる。
「寒い」「すみませんね。もういらんやろ思うて
ストーブをしまったところでした。」
「いや、今夜二人が合流するから、炭があれば
囲炉裏で使えるし、暖房にもなるかと思うんですが」
「とにかく昼過ぎに行きます」「お願いします」
雨の風景も悪くないかと一眼レフに単焦点レンズを
つけて、写真撮影することにした。雨具を羽織り、
足が濡れぬよう登山靴を履き、傘をさして外に出る。
坂を下り、振り返って民宿「上村」の展望五右衛門風呂が
見える。そう言えば昨夜風呂に入っている時、下で人の声がした。
最終日丹野を訪れたとき、「風呂に入っているようなので、下から
声をかけてみました」とのこと。なんだ、私を呼んでいたんだ。
道脇にはあちらこちらとシャクナゲが咲いている。
ここらの木は年数を経てもあまり大きくはならないという。
新緑の中にフジの花がチラホラ見えている。
川の口集落の水田にはまだ水も引かれていない。
田植えはまだ先だ。
橋を渡った先にある公民館の周囲にはずっと
シャクナゲが植わっていて、これが実にきれいに
咲き誇っていた。
橋を渡り小道を左に折れると山へと続く道に沿って
民家が数軒並んでいる。新緑が様々な色を発して
雨の中でもうっとりするような眺めである。
しばらく、道沿いに川に沿って下っていくと
道脇の右下に橋が見える。そちらの山道沿いに
行ってみることにする。景色というよりも川の
探索を兼ねている。橋を渡った作業小屋の脇に
川に降りる段が作られている。ああ、ここなら
降りれそうだ。今度来たとき、ここから入渓し、
登ってみよう。
しばらく山道を登ると谷間に水田が広がっている。
その水田の向こうに山々が重なり合って、遠くが
霞んでいる。
来た方向を振り返るとこんな具合である。
上の写真はスマホ、下は単焦点レンズ
スマホはかなり広角なので谷間全体を写し取る。
が標準レンズはそうはいかない。こんなふうに
切り取るしかないのである。
再び道路に戻って、道路沿いの風景を撮る。
道脇は花ざかり、山桜も植えられているから、
3月末、あるいは4月始めに来たら、それはそれで
綺麗な風景だろうと思う。一度来てみたい。
お昼を食べ終わった頃、家主さんがやってきた。
「すみませんね、今ストーブを出しますから」と
出したストーブに灯油を入れて点火してくれた。
しばらく、台所に座り込んで二人でよもやま話を
する。
随分話し込んで気が付くと雨が小止みなっている。
「晴れてきたごたる。釣らんですか」
「今からちょっと行ってみますわ」
「雨のあとやから釣れるかもしれん」
と支度して釣りに行くことした。
それから囲炉裏に使う炭の段取りもお願いした。
雨後の川に入る。雨は時々小雨程度降った。
2時間ほど釣って帰る。
釣果はまずまず、7匹釣れた。この日の分は
もう用意してあるから、これは捌いて持って帰ることにしよう。
帰ると谷山さんとその友人がもうすでに来ていて、
再会の挨拶。すぐに風呂を勧められ、とりあえず
冷えた体を温める。
谷山さんが用意してくれた夕食を食べる。
まずは再会を祝して乾杯。
ダイニングキッチンのテーブルで大方食べ終わって
場所を畳の居間に移す。部屋の中央の囲炉裏に
炭をおこし、網をかけ、作っておいた一夜干しを炙る。
家主さんが冷蔵庫に採れたての椎茸を置いていってくれた。
厚肉でとても美味しい。
小さいヤマメは開いて冷蔵庫に入れておいたのだが
そちらは谷山さんがフライにしてくれた。
肉がふわりと柔らかくて美味しい。
一夜干しも塩加減もよく酒の肴にもってこいである。
日本酒と焼酎を適当に織り交ぜながら
昔話に花が咲く。
山中の一軒家での独り釣り三昧もいいが
こうして久しぶりに会う友と囲炉裏を囲んで
酒を飲むのも楽しい。双方を味わえた今回の旅も
明日で終わり。
また来たいな。
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椎葉釣行 その2
.19 2018
渓流釣り
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二日目は晴天だった。少なくとも午前中は
午後からはなんだか空が薄ぼんやりしてくる。
どうも黄砂のようである。遠くの山々が煙っているのである。
あまりに天気がいいので朝から気持ちがいい。
カメラを持って外に出る。
近所を散策しながら写真撮影。
一旦民宿へ帰り、釣り支度をしてすぐ下の渓流に
入る。
道路脇に川向こうの家に繋がる吊り橋が架かって
いる。その脇から渓流へ向かって小道が整備されている。
がしばらく行くとその小道は崩れている。
仕方ない。崩れた場所から、ズルズルと下へ降りる。
おっと、目の前が釣れそうな流れ、早速支度して
餌をつけて第一投。うん?もう一度。キタ――(゚∀゚)――!!
小さなヤマメだが引きはいっちょまえだ。
幸先いい。
渓流を上がりながら釣っていく、滝があり
そこまでだ。早いシーズンはここで数釣りが
できる。しかしこの日はあまり釣れない。
相当に深いのだが餌を沈める前に流されてしまう。
錘を重いのに変えて鎮めて釣ってみる。
大物がひそんでいそうなのだが・・・・
1時間半くらいで引き上げる。
朝食を作り、食べる。
朝、釣った魚をさばく。背開きである。
小さいのは昨日のと合わせて
フライ用に冷蔵庫にしまう。客人へのご馳走である。
大きいのは一夜干しにして編み篭に天日干しである。
こちらは炙って食べる。これも客人用である。
昼ごはんを食べて、午後の釣りに出かける。
道脇のシャクナゲがどこも満開で綺麗だ。
もみじの若葉もいい。
ところがこの日の午後の釣りは全く釣れなかった。
まあ、こんな日もあるさ。
こんな日は早めに切り上げて熱い風呂に入り、
お酒でも飲んで寝よう。
そんなことを考えながら川から上がり集落の道路を
トボトボ歩いているとおばちゃんが上の家から降りてきて
「魚居る?」「ええ、結構いますよ」「今日は釣れませんでしたが」
「どこから来られたんですか?」「串間からです」
なんて話ながら、「私小崎小学校の卒業生なんですよ」というと
「あら何歳?」「66です」「私69」「えっじゃあ、近いですね」
「この集落に同級生がいたんですよ」「そこの上のイサムくんとか」
「えっ、イサムは私の弟じゃが」「えっ、イサム君のお姉さんでしたか」
「確か、今おばあちゃん独りですよね」「ええ、時々こうして
横浜から帰ってくるのよ」「そうでしたか」
そこで彼女は実家への道をのぼり、別れた。
なんとも奇遇である。
イサム君は小学校6年生の時の同級生。仲の良い友達だった。
大阪で私が働いている頃、テレビニュースで工事中の崖崩れで
亡くなったことを知り、すぐに母に連絡、事の真相を確かめて
もらったことがあった。
定年退職後、この集落を50年ぶりに訪ねたとき、真っ先に
イサムの家を訪ね、墓参りをした。年老いたご両親と奥さんが
出てこられた。子供さんが大きくなり宮崎県警に勤めているとか。
不思議な縁だ。
家に帰り五右衛門風呂に入ろうと裸になって
お湯を混ぜようとしたら「えっ」まだぬるい。
仕方ない。服を着て、火を燃やす。
寒い。風邪引きそう。
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椎葉釣行 その1
.18 2018
渓流釣り
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3月のある日、会社時代の先輩谷山さんから、
「友達が遊びに来るので高千穂へ寄る途中
椎葉に行きたい。ついてはいつもの釣り宿に
予約してくれないか」という。
その友達は会社時代の先輩で私もよく見知っている。
椎葉の宿主へ電話を入れ快諾を得た。
こういう早い時期に椎葉に行ったことがない。
ついでに「春の釣り」と行くか
そんな思いが頭をもたげ、福岡の友人に
どうだ一緒に行かないかと誘いをかけた。
「今年は海外赴任の息子のところに行ったりと
前半その余裕はない」とのこと。
「たまにはひとりで行くか」
しばらく悩んだが、行くことにした。
つまりこういうことだ。
日曜日に私が一人で行き
火曜日夕方かの二人がやってくる。
私は二人のためにヤマメを釣って待っている。
水曜日、二人は国見トンネルを抜けて
高千穂の方へ向かい、私は串間へ帰る。
日、月、火と3日間は山中に独り住まいで
釣り三昧。
一度やってみたかったのである。
いつも誰かと一緒に行くのだが、
その間の料理メニューを作り、誰がどの材料を
持っていくかを決め、料理も作ったりする。
今回は独り、なーに自分ひとりを食わせるほど
楽なことはない。
火曜日の夕食は私は釣ったヤマメを開いて
待っていればよく、その日の夕食の材料と
作り手は谷山さんがやってくれることに決まった。
朝串間を出て、約4時間で上椎葉に到着。
コンビニで買ったお弁当を食べる。
上椎葉から更に椎葉ダムのダム湖に沿って
西上する。小崎小学校の周りに車が沢山停まり
賑やかだ。この日公民館で集会があると
聞いていた。
更に渓流に沿って道を遡る。
最上流の集落「川の口」に到着。
道脇にシャクナゲが咲いて綺麗だ。
川の口集落に着いて、目的地民宿「上村」に
行く前に民宿「丹野」に立ち寄った。
ここのご主人が漁協の会員で遊漁券を販売して
くれるのだ。
前もって連絡しておいたので、遊漁券を用意していてくれた。
煎れたてのコーヒーをご馳走になりながら
近況を報告しあう。
奥さん自慢の花の庭はまだ時期的に早いのか
少し寂しい。正面のピンクのミツバツツジが色鮮やかで
目を引いた。
水田にはまだ水も引かれておらず、春はまだ浅いのである。
民宿「上村」に荷物を下ろすとすぐに釣り支度をし
川に向かった。
道脇のあちらこちらにシャクナゲが咲いて
誠に綺麗である。いい時期に来た。
春の山も渓も若葉色に覆われて誠に
生気に満ちている。日中は暖かいのだが
夕方になると川筋に流れる風が冷たい。
最近定番になった上流のコースを狙う事にした。
川の口の集落自身は里山風の山あいに少し開けた場所の
小高い山裾に家々が散在する。水田もそこそこあって
上流にはまとまった水田が広がっている。
背後の山が壁のようにそそり立っているが
その山が分水嶺で降った雨水は熊本県側は球磨川に
宮崎県側は耳川へと流れて大海へ注いでいる。
集落を流れる渓流は音はするが川自身は道路より
ずっとしたの谷底を流れていて緑に覆われたその
姿は橋を渡る時にしか目にできない。
集落の上の家の前を過ぎ、山へ向かう小道に
小さな橋が架かっていて、私はいつものように
そこから斜面を川へと降りた。
釣竿を取り出し、仕掛けを結ぶ。餌をつけて
川へ投じる。幸せの瞬間である。
しばらく入渓者がなかったのかヤマメはそこそこ
食いついてくる。が大きくても20cmだ。
昨年の9月に釣った時には27cm、24cmが
釣れたのだが、春先はまだまだ小さい。
村人に聞けば6,7月頃にダム湖から大きいのは
遡ってくるとのことだった。
一人の釣りは時間をあまり気にしないで済む。
釣れだしたら気の済むまで釣る。
が事故ったら大変だ。その日の行動を気にかけてくれる
人がいない訳だから、渓流で動けなくなったら
本当に怖い。
だから釣りはいつもそのことを頭の片隅に置いて
おかねばならない。
まあ、釣りに限った事ではあるまい。
人生全てそうなのだ。
初日の午後3時間の釣果はこのとおり、
これで2人をなんとか歓待できる。
まずは一安心である。
その夜、風呂に入り、夕食を食べ、
片付けをして魚をさばき終えたのは
夜中の12時であった。
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Author:酔龍
宮崎県串間市在住。木々に囲まれた敷地内の僅かな畑を耕し、母屋の離れ「酔龍亭」に暮らす。地域の人々と共にコミュニティデザインを通して地域の再生に関わる。
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