潮干狩り

.29 2014 海遊び comment(0) trackback(0)
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 ある日、買い物に行こうと家を出ると隣のおばちゃんが畑仕事をしてるのが見えた。ちょっと覗いて声をかけた。「えらい頑張るね。なん作っちょっと」「小豆」。話のついでにおとついだったか今町の浜にナミゲ(波貝)を採りに行ったという。私も以前今町の浜でナミゲが採れる話を聞いたことがある。その日昼から又行くのだという。」「おばちゃん、俺も行くが」ということで昼からおばちゃんの車で今町の浜にナミゲを採りに行くことにした。ナミゲというのはたぶんナミガイの方言なのだろう。砂浜の波打ち際の砂の浅い場所に生息している。アサリよりは小さいが味噌汁に入れるといい出汁がでて美味しい。

波打ち際をアチコチ持っていった花壇用の移植ゴテで砂を削りながら掘り進むと時々カチっと音がする。手で探るとナミゲである。しかし波打ち際からゴミが打ち上げられている間をいろいろ場所を変えて掘るのだがなかなかたくさんいる場所に遭遇しない。「まこち、宝探しんごたるね」。少なかったが明日朝の味噌汁の出汁ぐらいにはなるだろういというぐらいさみしい収穫。はるか遠くに見える荷物を置いた場所まで帰ってきて、かなり上の場所、多分潮が満ちた時の波打際あたりになるのかな。まさかなと思いつつ掘ってみるといるいる。なんだこんな場所にいたんだ。「おばちゃん、おったよ」そこからが面白かった。これだよねこれ、これが貝堀(潮干狩り)だとばかりに夢中になって貝を採っていると遠くで雷鳴が鳴り響く。ポツポツと雨が降ってきた。ペットボトルに塩を吐かせるための潮水をとって、急いで車まで引き上げた。まずまずの収穫である。


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これだけ採れたら楽しい。一日ペットボトルに汲んできた塩水で塩を吐かせた。朝食の味噌汁。お昼のお吸い物。そして夕食ではオリーブオイルと料理用ワインで炒めてピーマン、ニガウリ、ヘチマ、しめじ、トマトを足し、夕食のオカズとした。

これはいい。これからも時々潮干狩りに行くとしよう。


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その日の夕方、隣のおばちゃんが「あんたヘチマ食べんね」とヘチマとゴーヤを持ってきてくれた。ヘチマが食べれるとは知らなかった。ナスのように調理すればいいというので豚肉と炒めて味噌と砂糖で味付けした。柔らかくて美味しかった。そのあと、モロヘイヤももらった。こんなにたくさんどうしよう。取り敢えずお湯でちょっとだけ茹でて冷やし冷蔵庫にしまった。どうやって食べようか。


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春の海水浴場

.03 2013 海遊び comment(2) trackback(0)
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 春の海水浴場には当然ながら、まるで人気がない。海は澄んでいて波は穏やかに水面を僅かに上下させるだけで微かに波打ち際の砂の上を密やかな音を残して滑っていく。時代というものが海水浴という庶民の娯楽を懐かしいものに変えていく。盛夏になったところで、もうここは賑やかさを取り戻すことはない。

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海水浴場の横の防波堤の外側は磯だった。そちらの方が変化に富んでいて海の生き物も豊富だった。港の整備予算がついたのか、誰も使いそうにない立派な芝生の公園になっていた。いつもすぐそばを車で通過するだけの私がなにか言えた義理ではないのだが、こんなふうにいつの間にか何もかも立派に?なってしまって・・・・
そう思える事象はいろんなところに転がっている。けれど人々はなんだかずっと遠くの見えない世界の方を向いてしまって、いつの間にか人がいなくなる。


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海のそばでは野山が新緑に覆われていた。ここでは秋に落葉する木々は少ない。春に新芽が出るときに古い葉が一斉に落ちる。桜が散る頃には山々は鮮やかな緑に包まれる。誰もいない海辺の公園に春の日差しが眩しい。

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思い出を含まない景色をこれからもたくさん見ていくことだろう。見た時の状況がそのまま新しい思い出になってそれはそれでいいのだが、ふる里の景色にはさまざまな思い出が重なり合って眺める景色の先にさまざまなものが見え隠れする。この海水浴場を見ていると、私には大学の頃、休暇で帰ってきて泳いだ時、南沙織の17歳がガンガン鳴り響いていた記憶が不思議と思い出されるのである。


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潮干狩り

.03 2012 海遊び comment(0) trackback(0)
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 久しぶりの晴天、雨上りの乾いた空気、遠くの山々の木々の模様が妙にはっきり見える透明感。こんな日は家にじっとしていられない。
今日はいつもとパターンを変えてパン食。なんだかこの天気にあってると思わないかい。なんとなく。
僕は前の通りの落ち葉を箒で掃く、君は洗濯物を太陽のもとに吊るす。
今日は車が庭先にある。僕たちは思いつく道具や靴や草履やタオルを車に放り込むと家を出た。


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窓を全開にしてカーステレオのスイッチを入れる。冷たい風が左右の窓から僕たちの頬を撫でていく。天気がいいというだけでうきうきした気分だ。青い空と緑の風景。たったそれだけで幸せになれるなんてシンプルだね。
防風林の中の道路はまだ昨日までの雨の名残で水たまりが青い空を映している。今日は潮干狩りの家族連れや釣り人、砂浜で鍬を引いている近所のおじさん、ほおかぶりをした近所のおばさんとなんだかちぐはぐな顔ぶれで僕たちもその仲間に加わる。
ねえ、僕たちはどんなふうに見えているんだろう。


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君が最初の子供を身籠ったとき一緒にここにきてマテ貝を採ったよね。砂浜を梳いてあいた穴に塩をかけるとマテ貝がひょこっと顔を出す。僕たちはひょっとして思い出を掘りに来たのかもしれない。様子の変わってしまった砂浜にずっとしゃがみこんで君は砂浜をずっと掘り返している。
遠くの山々の緑、足元にはずーっと遠くまで続く砂浜、沖合に広がる青い海、それらの上には青い空が突き抜けるように広がっている。白い雲がぽっかりと浮かんで今日はまるで動こうとしない。ねえ、少しは覚えているかいあの日の風の色。あのころのユメや日々を。


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僕はズボンのすそを上げてスリッパ履き、君はジーパンに長靴をはき、庇の深い帽子に軽やかな生地の上っ張りを羽織っている。ほらほら、裾が塩水に浸かっているよ。
あまりに獲物の気配がないものだからそのままの恰好で車に乗り別の場所へ移動する。
ここには子供たちと何度も来たね。大人はいつも懸命に巻貝やアサリを拾うのに夢中なのにあの子らはもっと色んなものに夢中になっていた。これはなーに? きゃー気持ち悪い。振り返ると余所の子供たちのはしゃぐ声だった


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石を除けて砂地を掘るとアサリが出てくる。まだ小さい。味噌汁の出汁にはなりそうだね。ほらもう潮が満ちてきた。今度はもっと早く出ようか。
振返ると翠色の海から白波を立てて潮が満ちてくる。



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