台風の後

.06 2016 comment(0) trackback(0)
DSC_4003_convert_20161009075349.jpg

とっても綺麗な夕景が撮れました。
言葉はいらないと思いましたが
夕焼けに輝く秋の雲が
なんだか遥かかなた宇宙の星雲のように見えて
その下に一人立っている自分というものと
広大な宇宙とが対峙している
そんなことを夢想しながら
言葉を綴ってみました。

DSC_4027_convert_20161009075446.jpg
DSC_4039_convert_20161009075517.jpg
DSC_4041_convert_20161009075546.jpg

          彼方へ

夕陽が港の向こうに落ちると一瞬、風が起こった
夕陽を長い間押さえつけていた黒雲は
沈んだ夕日を下から浴びて紅く染まると思えたが
夕焼けになることもなく四方にゆっくりと散っていった


DSC_4049_convert_20161009075620.jpg

上空を見上げると
西方から雲間を縫って白い飛行機雲が
青い空を切り裂いて
東の果てに消えていった


DSC_4051_convert_20161009075649.jpg

台風の余波が港に係留された漁船の船底を叩き
余風が上空を吹き渡り風紋をつくり
南の空に広がっていた薄い乳白色の雲が
柔らかなレースのように風に揺れている


DSC_4056_convert_20161009075721.jpg

靄のようにぼんやりとした空と見えていたものが
少しずつ柔らかな雲の形を帯び始める
空がうっすらと赤みを帯びてきた
雲の粒子のひと粒ひと粒が輝き始める


DSC_4058_convert_20161009075751.jpg
DSC_4060_convert_20161009075821.jpg
DSC_4064_convert_20161009075848.jpg

空の彼方を見る
想いは一体どこまで翔べるのだろう
身体は数億光年という絶望的な時を必要とするが
想いは瞬く間に遥か彼方の宇宙を翔ぶ


DSC_4071_convert_20161009075927.jpg

この夕焼け空のはるか向こうに
宇宙に広がる星雲のきらめきを見る
想いが天空を突き抜け数億光年の彼方へ
交信を始める


DSC_4073_convert_20161009075954.jpg
DSC_4076_convert_20161009080023.jpg
DSC_4083_convert_20161009080053.jpg

心の奥に問うたはずのものが遥か彼方に有り
その存在を確信すれば
自分自身がしっかりとここにあるだけのこと
自問自答している自分がいるに過ぎない

港に立って夕焼け空を見上げて
その遥か彼方へと交信する
私はひとりここに立ち
私自身を思い切り宇宙へと放つ






写真日記 ブログランキングへ

酔龍の拙いブログを毎回見ていただいてありがとうございます。
上記「写真日記ブログランキング」に参加しています。
読後にリンクバナーをクリックしていただけると幸いです。



スポンサーサイト

ことば

.12 2016 comment(0) trackback(0)
6月30日、携帯メールがきて、見ると「今朝の毎日新聞に
投稿されたはがき随筆載ってましたよ。」とひこばえの仲間から
連絡があった。

5月に椎葉にヤマメ釣りに行った。その時の様子を題材に
最初「ヤマメ釣り」と題して書いたのだが、題がふさわしくないと
指摘され、「糸」と改題した。

拙文を紹介しよう。

貂捺オ・・_convert_20160712121442

      

 椎葉へ恒例のヤマメ釣りに行った。釣りをしていると、針や
重りが渓流の石や木によく引掛かる。また竿を引く技量の拙さ
で糸がよくもつれる。川の中に立ち往生、竿に絡んだ糸をほぐ
す羽目になる。ヤマメが潜んでいそうなすぐ上の碧い淵を目前
に気ばかりが焦る。
 一本の糸がなぜこんなに複雑にもつれるのだろう。親しかっ
た人との感情のもつれ、財産絡みの親兄弟の争い。遥かに遠い
俗世の諍い事が頭をよぎる。やがて雨が追い打ちをかける。世
の諍い事ならそうはいかぬが、もつれた糸を切って仕掛けを付
替え、竿を勢いよく振る。


DSC_0588_convert_20160712121606.jpg

なにげにテレビのチャンネルを回していて
たまに面白そうな番組に出会うことがある。
先日、Eテレを見ていたらNコンの課題曲を
指導する番組にたまたま出くわした。
今年の高校生の部の歌詞を見てぶっ飛んだ。
なんという歌詞だ。これが詩ならわかる。
だがこれはどう見ても歌詞ではない。
それほどとんがっている。作詞:朝井リョウ
えっ、たしか作家のはず、

2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞し、
作家デビュー。2013年、『何者』で第148回直木賞受賞。
直木賞史上初の平成生まれの受賞者で、男性受賞者としては最年少。

歌のタイトルは「次元」
歌詞を紹介しよう。

次元

教室の壁の世界地図
一筆書きでつなぐ星
トイレの扉の男と女
心の形を表すマーク

誰もが輪郭を知っているもの、の
ほんとうのかたちを誰も知らない

世界を創った瞬間「神さま」
選挙でバンザイ「国会議員」
四月一日きょうから「先生」
私の誕生日だよ「お母さん」

誰もが呼んでいるその名前、を
与えられる、ほんの、一秒前は

その線が取り込み逃した空間のにじみ
その言葉が掴みきれなかった時間のふるえ
輪郭をなぞるだけでは
名前を付けるだけでは

だから私は想像する
線を引かずに、
呼び名を決めずに
Xでもyでもない、私の思考が伸び得る次元で
その物体の奥行を、その肉体が歩んだ歴史を
あらゆる空間と時間を抱え込んだ
立体としての世界の構造を

私は想像する
私は想像する
Xでもyでもない、私の思考が伸び得る次元で

たったひとつの命同士になるまで、私は

皆さんはこの詩をみてどう感じましたか
私ならさしずめ

定年退職「老後の人生」

となるんですかね。つまり定年退職をした瞬間に
「老後の人生」が始まるわけだけれど
それは自然に「老後の人生」にお仕着せの輪郭を
被せるのではなく
自分の思考が実感覚で掴んだ輪郭を
曖昧な線の向こうに深く刻め
つまり「老後の人生」などという世間一般的なものが
存在するわけでもないのに、こんなもんかなと
いうような人生を送るなということなのかな。

とんがっているけれど
なかなか深い歌です。





写真日記 ブログランキングへ

いつもブログを見ていただいてありがとうございます。
上記ブログランキングに参加しています。



飛行機雲

.21 2016 comment(0) trackback(0)
DSCN3929_convert_20160528115150.jpg

夕方、お墓の花を替えに墓地へ行った
お参りを済ませてそばの運動公園の見晴台へ登った

涼しい風が吹いている
上空を見るとかなり高い位置を
風が西から東へ流れている

薄い雲の間から飛行機雲が一直線に伸びていく

自然の中に引かれた一本の人工の白い線は
どこまでもどこまでも成長を続ける
若い命のようだ


DSCN3932_convert_20160528115215.jpg
DSCN3941_convert_20160528115236.jpg

山の向こうにもうすぐ日が沈む
木々の影が長く伸びて芝の広場を横切る

野球選手が2人、大きな声を出して練習をしている
ふたりの影もやはり長く伸びていく


DSCN3951_convert_20160528115303.jpg

真上の空に月が出ていた
もうすぐ満月

夕日の光を浴びてなんだか妙にくっきりと
浮かんでいる


DSCN3958_convert_20160528115326.jpg
DSCN3963_convert_20160528115350.jpg
DSCN3967_convert_20160528115410.jpg

夕日が沈んで夕焼けが出るまで待とうと
空を眺めていると
次々に様々な方角から白い飛行機雲が伸びてくる

白い薄雲と見えていたのは飛行機雲の上空の風に
流されて薄められた痕跡であった

群青色の空のキャンバスに白い直線を描いたあとに
風が吹き散らして淡い白の綿毛のような
ぼんやりした模様でなにかを表現しているかのようだ

五月の夕暮れどき
この大空に青と白の壮大な絵を書いたものは
飛行機であろうかそれとも風
それとも・・・・・・・


DSCN3969_convert_20160528115435.jpg
DSCN3971_convert_20160528115530.jpg




写真日記 ブログランキングへ

いつもブログを見ていただいてありがとうございます。
上記ブログランキングに参加しています。



霧の朝

.13 2016 comment(0) trackback(0)
DSCN1694_convert_20160420163228.jpg
DSCN1702_convert_20160420163254.jpg

前日は雨だった
朝、家を出て、街中が霧に覆われていることに気づいた
日常が白い靄の中に隠れてしまうと
まるで見たことのない不思議な世界が現れる

夢の世界を彷徨うように
四方を驚きの眼で見つめながら
白い靄の中に隠された日常を凝視してみるのだが
そんなものはもうどうでもよくて
正直、飽いた世界が靄の中に隠れてしまっていることが
ありがたくもあった

ここでは太陽さえもが靄の中に隠れ
ただぼんやりと明るく、その明るさは
靄の中を滲むように拡散している


DSCN1714_convert_20160420163322.jpg
DSCN1722_convert_20160420163348.jpg

山々の合間に霧が流れて前と後ろを霧が隔てる
山々の重なりが今日は鮮明だ
そしてその霧はまた世の雑物を消し去り
山々を巨匠の描く山水画に変える


DSCN1739_convert_20160420163416.jpg
DSCN1740_convert_20160420163443.jpg

雲海の中に木々と遠くの山が浮かび上がり
雲海の晴れ間に広がる菜の花畑に日が差すと
そこだけがぼんやりと黄金色に輝いている


DSCN1789_convert_20160420163515.jpg

今日は一日夢を見ていよう

こうして、木の向こうを白く塗りつぶして
そこには何もないのだとそう信じてみよう

白く塗りつぶした背景から
こんなふうにぼんやりとした明かりだけが
やってきて影を作る

私自身もこんなふうに
ひょっとしたら影ができることで
その存在を確認できるかもしれない


DSCN1790_convert_20160420163548.jpg
DSCN1799_convert_20160420163615.jpg
DSCN1819_convert_20160420163641.jpg

日が昇り、徐々に霧が晴れていく
霧に隠れていた現実が少しずつ現れてくる

日常が少しずつ戻ってくる
街の喧騒が遠くに聞こえてくる

私もそこへ向かって丘を降りていこう





写真日記 ブログランキングへ

いつもブログを見ていただいてありがとうございます。
上記ブログランキングに参加しています。






二月の朝

.04 2016 comment(0) trackback(0)
DSCN9744_convert_20160208095233.jpg

二月になった。
毎年感じるのは一月はゆっくりと
それはまるで初めての歩みを確かめるように
実にゆっくりと過ぎていく。
そうやって今年も一月が静かに過ぎていった。

二月はいつも駆け足だった。
いつの間にか過ぎているといった感じなのである。
雪の降るような大変な寒気に襲われ
一体どうなるのかと心配したがそれも数日のこと
いつもの冬の寒さを取り戻して
雪ではなしにせめて霜が降りた朝
いつものように朝の散歩に出かける。

もう朝日がずいぶん高い。
こんなふうに太陽が高く昇ってしまうと
もう撮る景色はあまりないと
過ぎた方を見返すと
薄いもやの中に街が佇んでいて
逆光の中に浮かび上がった街は
いつもと違う表情をしている。

毎日の営みの中で
日常に埋没していると
決してこんな風景を見ることはない。
朝の清浄なる空気の中で
街自身がまるで祝福されているように
そんな風に神々しいのだった。


DSCN9754_convert_20160208095305.jpg
DSCN9755_convert_20160208095327.jpg

凛とした寒さのなか
凍てついた大地から上がる朝もや
朝の光が空中に浮上した
微小なる水滴を輝かせ
こんなふうに黄金の朝をほんの一瞬だけ
現出させる


DSCN9769_convert_20160208095355.jpg
DSCN9778_convert_20160208095424.jpg
DSCN9780_convert_20160208095450.jpg
DSCN9787_convert_20160208095515.jpg

二月はなぜそんなに急ぎ足なのだろう。
足がなぜか先を急ぎたがるのは
春のせい?

寒いから暖かさを求めて
心が先を急ぐのかもしれない。
そんなことを思いながら
ふと見上げた途上の宅の庭先の梅の木に
梅の花が咲いているのを見つけた。


DSCN9804_convert_20160208095541.jpg
DSCN9807_convert_20160208095610.jpg




写真日記 ブログランキングへ

いつもブログを見ていただいてありがとうございます。
上記ブログランキングに参加しています。



 HOME