夢やぶれて

.16 2013 悠紀の部屋 comment(1) trackback(0)
DSCN4930_convert_20130716230619.jpg

個人のブログが意に反し、なんだか劇場型ブログの感を呈してきた。本人が真剣であればあるほど一方で覚めた目も持ち合わせている。たまたまブログをあけた人からもおそまきながらと故人への悔みと私への慰めの言葉が続く。たくさんの人の好奇の目を意識しながら書くのは甚だ気が重い。

IMG_1384_convert_20130716230651.jpg

先日のSONGSで華原朋美を特集していた。テーマは復活、華原朋美は実に7年ぶりの再デビューである。番組は恋愛や仕事による将来への不安から睡眠薬、精神安定剤の服用で心身ともにボロボロになり、精神病院で薬物依存を止めるのに2年、社会復帰できるまで5年の歳月を要した彼女の姿を映し出す。その華原に新曲が巡ってきた。映画レ・ミゼラブルのなかのI Dreamed a Dream (夢やぶれて)である。絶望を経た彼女が歌うこの歌にはなかなか深い味わいが有り、映画の場面で長い髪を切って、ボロボロになった少女コレットの母親の姿が抗がん剤治療で丸坊主になってしまった由紀子の顔と重なり、涙がポロポロと止まらなかった。最後の歌詞「二度と私には夢は帰らない」とこの歌はいい歌だけれど希望の見えない歌である。

http://www.youtube.com/watch?v=Es3xXW5aA7o



IMG_1410_convert_20130716230738.jpg

妻由紀子にはひとつの夢があった。私が隠居部屋にすべく建てた酔龍亭であったが、由紀子はこれを「工房ありんこ」と命名し、定年前から既に始めていた革工房として友達に鞄、手提げ、リュック、携帯ケースなどを作り始めていた。彼女の作るものには最後に手話文字のYを表現するマークが押されている。(由紀子のY)そして代金が入るとたくさんの革を仕入れた。僕はそれを傍目に眺めながら「そのうち、従業員にしてね、工房ありんこの横に住宅の設計もしますと書いたらいいね」なんて云っていた。

IMG_1387_convert_20130716230716.jpg

病状が悪くなってきた頃、ヨシくんの家が燃えた。僕は設計事務所を当初の考え方に反して始めることにした。「工房ありんこ」もらっていいかな。元気になったら一緒にやろう」そうして僕はちょっと恥ずかしかったが設計事務所の名前を「建築工房ありんこ」とした。君の夢を終らせたくなかったんだ。ここではいつでも誰かが創っていなくてはそう思ったんだ。君は元気なく笑っていた。葬儀に来た娘達が革細工に興味を示した。一人が母親の習ったところに行ってみようかなと言っている。繋がって欲しいと思う。「夢やぶれて」のまま終わりたくない。

IMG_1409_convert_20130716230820.jpg


宮崎県 ブログランキングへ

スポンサーサイト

晴耕雨読

.15 2012 悠紀の部屋 comment(2) trackback(0)
 雨の一日というのはひっそりとしています。雨音だけがしていて、朝通学の小学生が通り過ぎると時々通る車の音以外なにもなくひっそりとしています。工事が終わればこんな風な毎日なのかもしれません。まだまだ晴耕雨読には程遠いそんな一日でした。

DSCN7431_convert_20120515230737.jpg

 朝、トイレの窓を開けると目の前に椿の緑がその下にはツワブキや万両の赤い実が見えます。天気のいい日にはこれらの緑がキラキラ輝いてきれいですが雨の日も雨に濡れた葉の緑が一層映えてこれはこれで風情があります。

朝、いつもの時間に大工の棟梁の元気な声が聞こえます。「今日は雨なので休みます」とのこと。私は早速、棟梁を捕まえて昨日作った矩計スケッチを渡し、検討して欲しい項目を告げておきます。

棟梁が帰ってしまうと急にひっそりとなってしまいました。


DSCN7426_convert_20120515231226.jpg

現在増築中の寓居は1/7が亡き弟の書庫で3/7が悠紀さんの部屋、そして残り3/7が私の部屋です。前にも話した通り私の部屋は酔龍亭と名づけましたが悠紀さんは自分の部屋を「工房 ありんこ」と名付けています。

現在旧屋の茶の間の前の廊下を仮の工房として時間を見つけてはトントンやっていましたが、ここに帰ってきて最初の作品が完成しました。皮で作ったバッグです。大阪に住む依頼主に早速送るようです。ご苦労様でした。


DSCN7436_convert_20120515231333.jpg

夕方、買い物に行きましたが明日火曜日が安売りデーなので今日は控えめです。冷蔵庫から残りのヒツオを取出して刺身程度の厚さに切っったものに塩胡椒をふって悠紀さんが揚げてくれました。なにか他に揚げる物ないかな?というので二人で小降りになった雨の中、庭に出てタラの芽を摘み一緒に揚げました。この魚チップもなかなかいけます。


人気ブログランキングへ

KAKURA

.17 2012 悠紀の部屋 comment(0) trackback(0)
120216東京DSCN4746

表参道ヒルズの中は吹き抜け空間になっている。中に入っているお店の中に「和」テイストの雑貨を置いた店があった。良い物がそろっている。

120216東京DSCN4751

中にKAKURAのカレンダーを見つけた。悠紀さんが昨年暮れにお会いしたNさんにアクセサリーのお返しにこのカレンダーをプレゼントした。

120216茨木DSCN4897

先日はお別れ会の出席者用に悠紀さんがいくつかプレゼントを買ったらKAKURAの師匠から悠紀さんへのお別れのプレゼントにとこのカレンダーを頂いた。

120216茨木DSCN4898

このKAKURAというのは私の住む町にある和もの雑貨のブランドである。「紙・土・革」をテーマに商品が構成されている。面白いのはそこで「ものづくり教室」(陶芸スクールとレザースクール)をやっていることである。

120216茨木DSCN4908

悠紀さんは数年前そこのレザースクールに1年通った。そして今ではせっせと友達から頼まれるオリジナルバッグを作っている。(上掲バッグは最新作) 先日、1m角ほどの黒い牛皮が届いた。「何ぼすんのそれ」「○万円」「・・・・」一体いくつバッグを作るつもりなのか。ところで私が「俺のも一つ作ってくれ」というと「あんたはごちゃごちゃ注文がうるさいから、ずーっと後回し」と言われてしまった。

 HOME