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海を見ていた午後

.09 2020 街歩き comment(0) trackback(0)
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「日曜日の予定は?」「特には・・・」「どっかで昼飯食おうか」
「いいよ」「じゃあ、この前行けなかった海の見える丘の上の
白い家、喫茶店?昼食あったっけ?」「カレーが美味しいって
聞いたけど」「じゃー何時?」「13時」


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前からちょっと気になっていた道路わきの丘の上の白い家。
前回、そこで3時のお茶しようと言っていたら、日曜日は2時
半までということで流れた。志布志湾沿いに走りダグリ岬の
手前で右に急な坂を上るとすぐに駐車場。結構、車が停ま
っている。車を停めて、目の前の景色に見入る。右の岬の
丘の上ににダグリ荘、その付け根には夏井の海水浴場、左
には大黒、志布志湾の対岸にはぼんやりと大隅半島が見
えている。志布志湾が一望のもとだ。


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しばらくすると彼女がやってきた。一緒に中に入る。窓際の
席に並んで座る。目の前にテラスがあり、食事を注文した後
テラスに出てみる。春先などはここでお茶でも飲みたいそん
な気にさせる。


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席のテーブルにはお洒落なオペラグラスが置いてある。
手に取り覗くと正面の沖合に1隻の船が停泊している。
ああ、この雰囲気、私の頭には勝手にユーミンの「海を見て
いた午後」が流れている。

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海を見ていた午後  松任谷由実

あなたを思い出す この店に来るたび
坂を上ってきょうもひとり来てしまった
山手のドルフィンは静かなレストラン
晴れた午後には 遠く三浦岬も見える

ソーダ水の中を 貨物船がとおる
小さなアワも恋のように消えていった

あのとき目の前で 思い切り泣けたら
今頃二人 ここで海を見ていたはず
窓にほほを よせて カモメを追いかける
そんなあなたが 今も見える テーブルごしに

紙ナプキンには インクがにじむから
忘れないでって やっと書いた 遠いあの日

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昼食のカレーを食べ、食後のコーヒーを飲みながら
彼女は朝から如何に忙しかったをよどみなくしゃべ
り続ける。白いテラスとその向こうに広がる海を眺め
ながら、私はそれを聴いている。

私もその朝忙しかった。週末に行われる生涯学習成果
作品展に出すエッセーに合わせた写真を探してパネル
を作成していた。疲れた体に風景が優しく語りかけてくる。

海の見ていた午後は静かにゆっくりと過ぎていく。

「じゃー気を付けて」坂道を下りて彼女は右に、そして
私は左にハンドルを切る。





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日本酒

.07 2020 comment(0) trackback(0)
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 久しぶりに日本酒の話をしよう。なんでも日本では需要が減る一方で
逆に世界中でというか輸出は年々増加の一途だという。そういえばあ
の銘酒「獺祭」などはニューヨークやパリの一流レストランが採用する
ようになった後に国内で人気となった。


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 これが私が現在飲んでいる日本酒。現在純米酒「菊姫」を飲んでいて
あと少しで無くなる。その後は純米酒「雪中梅」を飲む予定。冬はやはり
日本酒がいい。


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 実は今、埼玉の娘の家の冷蔵庫に美味しいお酒が入っていて、大阪
にいる長女が正月に埼玉に来るようであれば封を切るつもりだったが
来れなくなってあきらめた。今週末長女が埼玉の次女の所に遊びに行
くというから、そろそろ封を切ったらということになっている。お酒は山形
の銘酒「十四代 本丸 秘伝玉返し」である。なんか名刀のような名前で
びっくりです。実はこのお酒が手に入るには訳があります。次女の結婚
式の披露宴で、次女の旦那の親戚が山形から来られていたのですが、
その頃、長女が日本酒に凝っていて、「山形だったら14代という銘酒が
ありますよね」と話をしたら「ほう、よく知ってるね。私は今糖尿で飲めな
いがいい酒だよ」「そうだ、今度送ってあげよう」「えっ、本当ですか。お願
いします」という事になったのだが、その話みんな数年間忘れていた。そ
れが昨年春、突然、思い出されたらしく、妹の家にめでたく届いた。妹
夫婦はメルカリをよく利用していて、隙あらば現金化しようと思い、値段を
調べたらなんと38,000円。「ぎょえー」こんなの黙って処分したら姉に
恨まれる。それにお礼もしなきゃというので、ある日私に電話が来た。
「かくかくしかじかだから、お礼にマンゴー送っといて」「分かった。その代
わり、俺にも飲む権利がある。絶対飲ませてな」という事になった。秋の
木曽駒高原への家族旅行で一緒に飲もうなということになっていたのが、
台風で流れてしまった。まあ、私がその銘酒を飲めないという可哀そうな
お話です。

 先日、BSで放送された「日本酒が世界酒に!」という番組がおもしろか
った。私たちの知らないところで、日本酒の世界にとんでもないことが起
きようとしている。世界で圧倒的な知名度を誇る有名なシャンパン、ドン・
ペリニオンを作っているモエ・エ・シャンドン社でシェフ・ド・カーヴ(醸造最
高責任者)を28年間務めてきたリシャール・ジェフロワ(Richard Geoffroy)
が引退を発表。彼がその引退会見で次に挑戦するのは日本酒だと発表し
たのです。彼が日本へやってきて自身の蔵の候補地としたのが富山です。
彼はこれまでドン・ペリニオンでどういうことをやってきたのかというと、実
は高級シャンパンの世界には他にもいくつかの銘酒があるのですが、ど
れも好みが分かれるというか、そういった個性が銘酒を銘酒たらしめてい
るわけですが、彼が作り上げたドン・ペリがなぜ世界中で愛されるようにな
ったかというと「高品質でバランスの良い味わい、すなわち「個性がないの
が個性」で、万人受けして安心してオーダーできる」という事なのです。地
方の癖のある焼酎が個性をなくして万人受けする味になったのに似ていま
す。先日、ウヰスキーの話の中でブレンディッドウイスキーの話をしました
が、彼がやろうとしているのは、これまで誰もやらなかった日本酒のブレン
ドなのです。実は富山にはジェフロワ氏を敬愛する桝田酒造の桝田隆一郎
という人物がいます。この酒造が作っているのが銘酒「満寿泉」です。既に
この試みは始まっています。ジェフロア氏は桝田氏に数10種類の麹を替え
た日本酒の製造を依頼しました。出来上がった中から15種類の日本酒を選
びそのブレンドを半年かけて行い遂に最初の試作品を作り上げました。先日、
新しい蔵の地鎮祭が行われました。建築家は隈研吾氏です。数年後、ドンペ
リのような世界を席巻するようなとんでもない日本酒が生まれるのだと思い
ますが、ドンペリ同様、我々には手の届かない日本酒になるかもしれません。
(ちなみにドンペリは飲み屋では1本数十万ですが、実際のお値段は15,000円
です。でもドンペリがすごいのはその値段の品を年間480万本出荷していると
いう事にあるのです。)




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川上未映子 「夏物語」

.05 2020 読書 comment(0) trackback(0)
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 年末から本屋を探し回っていたが、どうしても見つけられずにいた。ところが先日串間市立図書館で、読み聞かせ用の絵本を借りた時、司書に「これ予約されていた本です」と渡されて驚いた。そういえば読書会の後、「こんな本探してるんだけど」と毎日新聞の切り抜きを渡していたのを忘れていた。毎日出版文化賞受賞、本屋大賞ノミネートとちょっと気になる本だった。
いざ読み始めると「なんだこれは?」543ページあるうちの176ページがとにかく前段にしては圧倒されるようなおねーさんのおしゃべり、しかも関西弁だ。正直言ってもうどうでもいい話が延々と続く。内容は東京で作家を目指す女主人公のもとへ2泊3日で10歳年上の姉とその娘が訪ねてくる3日間の話である。何かが起こるわけでもないが、話の中に、姉妹の子供時代や過去の境遇が盛り込まれ、ついついこれは作者自身が自分のことを告白しているかと思うがやはり小説だよなと首をかしげながらそのリアリティの渦に飲み込まれていく。
ところが読み終わってびっくり仰天してしまった。この第1部と題した176ページは作者川上未映子が2008年芥川賞を受賞した受賞作「乳と卵」を大幅に加筆したものだという。
つまりそれとは知らずに作者が芥川賞を受賞した作品を読まされていたわけだ。こんなことありかと思っていたら、作者はこの「乳と卵」の登場人物たちの10年後をどうしても書きたくてこの「夏物語」を書いたというのである。
 何が彼女にこの小説を書くきっかけを与えたのだろう。昨年、埼玉に住む娘のところに
2人目が生まれた直後手伝いに2週間ほど行ったのだが、川上未映子の話をしたら、「出産前だったからこんな本読んだよ」と渡されたのが、川上未映子の「きみは赤ちゃん」だった。きっと彼女にこの小説を書かせたものは、ある日突然お腹に宿り、この世に出現した赤ちゃんの存在だった。
 だったらきっとハッピーな小説だろうと思われるかもしれないが、決してそうではない。伏線として描かれる男性は誰一人まともではない。おまけにこの小説の主人公夏子は、38歳とかなり妊娠が難しくなる年頃の設定だ。夏子は小説家の卵、最近初めて短編集を出版し、わずかながら生活にゆとりも出てきた。だけど一人になると心の奥底でささやく声がする。「これでいいんか 人生は・・・・・いいけど、わたしは会わんでええんか  わたしはほんまに  わたしは会わんでええんか後悔せんのか  誰ともちがうわたしの子どもに  おまえは会わんで  いっていいんか  会わんで  このまま」そういう心の声に反して、夏子には現在彼氏はいないし、若いころ付き合っていた恋人とはセックスに違和感と苦痛しか感じず、別れた過去がある。それでも女として生まれ、子供を生み出す能力を与えられているのに、もうすぐそれが無駄になってしまう。いろいろ調べていくうちにパートナーなしで、第3者からの精子提供による人工授精(AID)出産を渇望するようになる。
 色々調べていく中で、子供のできない夫婦の不妊治療やその果てに選択せざるを得なかったAIDの弊害も知ることになる。ここでは生まれてくる子供側の視点が示される。これらの集会で出会った逢沢という男性はAIDで生まれたことを大人になって突然知らされる。
これまで実の父親と思ってきた人の種ではなく、誰か分からない自分の父親を絶えず求めるようになり、「自分は何者か」という問いをいつも自分に突き付けて生きている。この逢沢の存在が、夏子に子供を作る行動を躊躇させる。父親のわからない子供は作るべきでないと。さて、夏子はどういう選択をするのか、それはここでは触れないでおきます。

 最近、性的少数者LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)が市民権を持つようになった。彼らも子供を作りたいとき、こういう問題に必ず突き当たる。この小説を読んでいると近い将来、旦那さんとかお父さんとかいった存在はもう必要とされなくなるのではという危惧を覚える。女性が経済力を持って自活していくようになると「子供は欲しいけれど、旦那はいらない」だから精子だけもらえばあとは自分で適正な時期を選んで注入するからというわけだ。そういう意味でこの小説は未来を暗示しているともいえるし、これまで社会通念としての道徳や家族といった骨組みが解体されたとき案外、動物に近い行動に回帰していくのかもしれない。熊はいつも母子一緒だ。父親は春に雌を求めて、自分の子孫を残す行動をとった後は知らん顔で去っていく。(最近、全く同じようなことが芸能界を騒がせているが・・・)

 先日、テレビで島本理生原作、三島有紀子監督「Red」という映画の紹介を見た。島本理生は17歳でデビュー、高校生で芥川賞の候補になった俊才だが2018年「ファーストラブ」で直木賞を受賞している。この「Red」のテーマは「良妻賢母の女性イメージに対する違和感」である。歴代の芥川賞、直木賞受賞者のリストを眺めていて思うのだが、女性作家が実に多くなった。男たちが築いてきた小説のテーマが大きく揺さぶられ、女にしかわからない世界を堂々と世に問うようになってきたのだと思う。社会通念や家族の意味、男女の社会的役割は昭和、平成、令和と時代が進むにつれ、様々な価値観が微妙にずれてきている。だが私自身は年を取ってそこらのことはかなり鈍感になっている。

 現在、読書会の4月の課題「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んでいる。イギリス在住の日本人作家ブレイディみかこが現在イギリスで起こっている様々な出来事を子供というフィルターを通して書いていて面白い。いや正確には面白いどころではなく、現在世界で起こっている多様性社会の中で生きていくことの大変さを思い知らされ、やがてそれは日本の近未来を予見しているのだと思うと、私などはもうお手上げで「老兵は去るのみ」とあきらめるしかないのである。




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焦点

.03 2020 エッセー comment(0) trackback(0)
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縁側に石臼が置いてある。水を張って水草を入れメダカを飼っている。
メダカは10匹くらいいる。昨年春に生まれた子供が成長して前から生き
ている赤いメダカは一匹だけになり、全く世代交代してしまった。今は冬
真っ盛りでメダカは底でひっそりと生きている。


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水槽はこんな具合。水は乾燥して次第に干上がっていく。月に一度
くらい、新しい水を足してやる。水は塩素を抜くために一日バケツに
汲み置きしておき、塩素を抜く溶剤も加える。そういえば、お風呂も
一番風呂は塩素が含まれているので体に良くないらしい。これまで
入浴剤を入れていたがそれに加えて、出汁を小さじ1杯入れるとい
いというので味の素を入れている。ある日、気づいたら味の素が切
れている。仕方ないからあごだしを入れた。お風呂は誰かの後に入
ると塩素がうまく抜けるらしい。こういうのを知ると「お父さん、一番
風呂に入ってください」と言われてえらそうに入っていたお父さんって
なんだろうな。


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カメラは面白い。オートフォーカスを手動に切り替えて水草ではなく
水に映る後ろのすだれに焦点を合わせると面白い幾何学模様が
浮かび上がってくる。


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すだれの向こうに焦点を合わせると突然裏側のクロガネモチの葉が
浮かび上がった。


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すだれにはクロガネモチの葉が影になって映っている。ぼんやりした
緑色は葉そのもので黒いのが影であるが同時に映って面白い。
虚実ないまぜというやつだ。


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もっと焦点を遠くに向けると遠くの緑が映った。逆に手前のクロガネモチの
葉の影とすだれは手前でぼんやりとその存在を潜ませている。

何という事もないのだが。こうした虚実ないまぜの話は世の中にたくさん
ある。今世界中が中国で発生したコロナウイルスのみに焦点を当ててい
るが現実はインフルエンザの方がはるかに猛威をふるっていてその被害
も多いのだという。焦点をちょっと変えると違う世界が見える。あなたの目
の焦点は今どこにあっていますか。





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「本城おひなさま雅まつり」打合せ

.01 2020 街づくり comment(0) trackback(0)
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3月初めの本城地区おひなさま雅まつりの準備が始まった。
毎年のことだが1月末に案内が来た。打合せ当日、行って初
めて今年の概要が分かる。
日程は 2月29日(土)、3月1日(日)の2日間
1週間先では3月7日と8日、これでは間が抜けるというので
2月最終日に食い込んだ。ちょっと珍しい。打ち合わせに毎年
一番賑やかに飾り立てる竹下さんの姿が見えない。井黒さん
の姿も見えない。もしやと思って聞いてみると今年はその2軒
が辞退されて参加宅は7軒と寂しい。それに串間温泉いこい
の里が改修工事中でトイレや休憩に使えない。それでも河野
さん宅が新たに参加されたのでこれはこれでよかったかなと
思う。


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打合せを開いた実藤別宅は丘の上にあり、いつも大人の遠足
で昼食会場として使わせてもらっている。この日もおでんをごち
そうになる。私の役割は案内のチラシつくり。いつもより1週間
くらい早い気がする。が2月23日(日)の朝刊にチラシを入れる
為には早く原稿を作って東京の印刷所に回さねばならない。


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いつもこの時期は気が狂いそうになるくらい忙しい。チラシの原
稿作り、大人の遠足の案内つくり、生涯学習成果発表会のはが
き随筆のパネルづくり、それに今年は1週間後に志布志の生涯
学習成果発表会もある。まあ、例年のことではあるが、学習しな
い性格か、毎年あわわと慌てている。






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